もう理由なんかなくていいの

毒親との暮らし。離れるまでと離れてからのおはなし。

守銭奴の母へ◆お金では買えないものもあります

母は私の収支が気になるようで、何かとお金のことを聞いてきます。

 

母と同じ職場で働いていた頃は、私の大体の給料と、基本的な支出(税金、水道光熱費や車の維持費等)はわかるので勝手に収支を計算していたようでしたが(それを暇な時に紙に書いて、頼んでもないのに見せられる時も)母がどうしても私に聞かないとわからないのが、私のマンションの固定資産税でした。

 

納付書が届く頃に毎度「固定資産税いくらやった?」と聞かれて『いくらやったかな、わからん』と(答えたくないのもあり)流すと、家にいる時にわざわざ「固定資産税いくらやった?」とLINEを入れてきました(今納付書手元にあるやろってことなんでしょうね)

 

何回かは律儀に教えていましたが、だんだんめんどくさくなって『それ聞いてどないするん。いちいち言うの嫌やねんけど』と言うと「娘に固定資産税いくらか聞いたぐらいで何がそんなに嫌なん。気になって当たり前やろ」って、キレながら言われました。

 

私、他人が固定資産税いくら払っているかなんて微塵も興味ないんですけど、私がおかしいですか?

大体これもね、固定資産税を聞いて来ることに腹を立ててる訳でもなくて、何度かはぐらかしているのに「あ、嫌がっているな。じゃあ聞くのやめよう」と、相手の気持ちを微塵も汲もうとしないところと「親が聞いて何が悪いねん」っていうその思考回路が大嫌いなんです。

 

私が転職してからは月にいくら稼いでいるかすらわからなくなったので、あまり聞いてこなくなりましたが、確かに生活する上での維持費は痛い出費です。娘がその出費に圧迫されていないか、心配だったのかも知れません。

 

昔から自分が「お金の管理を必死でやってきた!」と豪語する母は、度々政治家のキャッチコピーみたいに「ネギ1本から家のローンまで!」と言っていたくらいなので(実話)そこは確かに尊敬するし、心配してくれてるならありがたいのですが

守銭奴ならではの母の嫌いなところは、私がいいなと思って買ったものも自分が共感できなかったら「またくだらない物買って!」と一蹴するところでした。

 

新しい服を買って見せても、服の感想より真っ先に「いくらしたん?」

本当につまらないし、高かったら文句言われるんだろうなと思ってしまうので、かなり安めにサバを読む、新しいアイテムは母に見せない、『もらった』と嘘をつくのが当たり前になってしまいました。

今でも「その靴どうしたん?」とか聞かれても『だいぶ前から持ってたよ』と咄嗟に言う癖が治りません(結構最近買ったものでも)

 

親の何気ない「くだらない」という一言でも、こんなに後々まで子は嫌な思いをします。

私も、姪のお金の使い方を見ていると正直『そんなものにお金使うなよ…』と思うこと多々あります。

けれど、自分の決められた範囲内で節度をもって、本人の意思でやっていることを『くだらない』だなんて、とても言えません。

 

私自身もアイドルオタクになって、色々な場所に行って覚えたこともあります。

確かに散財したけど、知識はお金で買えないし無駄だったとは思いません。

何よりあの楽しかったステージは、いくら積んでももう見られることはないのです。

 

何でもそうやって「くだらない・無駄だ」と言って、何もせず狭い範囲内で生きてきた母。

お金は残ったかも知れないけど、他に何が残ったのかな?