もう理由なんかなくていいの

毒親との暮らし。離れるまでと離れてからのおはなし。

母を刺してしまうその前に

前に『家を出る!』と決心した時のことはこちらに書きましたが

tari97.hatenablog.com

実際、どうやって私が家を出たかを書いていなかったので、需要があるかはわかりませんが書いておこうと思います。

 

結論から言うと

私は最初に『一人暮らしお試し期間』として、アパートを借りて、週末だけ寝泊まりするのはどうか?と母に提案しました。

それで、契約を済ませ、あとは運べるものは自分で運んで、契約の3か月後くらいには半ば無理矢理一人暮らしをスタートさせました。

もちろん『お試し』なんて嘘です。

あの母が絶対にすんなりOKを出す訳なんてないので、苦肉の策で出した案でした。

 

もちろん『お試し』でも、快く返事はしなかったですが、母の「娘が自分を心底嫌うはずがない」「娘が家を出るなんてありえない」という大きな自信と勘違いが功を奏し、渋々了承したのでした。

 

母は、なぜかいつも私の能力を低く見積もる傾向があるとは前にも書きましたが

tari97.hatenablog.com

「どうせたりが1人でなんか暮らせる訳ない」「どうせすぐに音を上げて戻ってくるんだ」と本気で思っていたみたいです(これはのちに姉から聞いた)

 

なので、こういう勘違いをしている親には『そうだよね~私が一人暮らしなんて無理だよね~』『だからお試しで、週末だけ練習してみたいの』と、あたかも『多分私戻っちゃうだろうな~』なふりをして親を調子に乗らせるのは有効かも知れません。

 

『昨日は〇〇作ったけど、失敗したわ。料理って難しいね!』とか、クッソどうでもいいことを嘘も加えてベラベラ喋り(それでも母は不機嫌でほとんど無視されたけど)あたかも『もうすぐ帰っちゃうかも!やばい!』的な演技をしつつ、ウラでは母に見つからないようにちょこちょこ荷物を運び出しました。

 

そして3か月後くらいに『多分、平日も行けるわ。なので、本格的に向こうに住みます。必要な物はもう運んでます』と言って、引っ越しました。

電化製品もすぐに買い揃えました。

 

しかしかなり狭く、ここに長く住むのは難しいなと思い、前出のコウさんに私でも買えそうなマンションを探してもらい、購入に至ったという訳です。

 

アパートにいた頃はまだ母は「どうせすぐに音を上げて戻ってくるんだ」と思っていたようですが(まぁ荷物もまだ置いたままでしたしね)

マンションを購入するとなったあたりからやっと、事の重大さに気がついたようでした。

 

その頃も暴言を吐かれていましたが、母の居ない場所に帰れるということは何事にも代えがたく『はいはい、また何か言うてるわ。言わしときゃええわ』と聞き流せたので、逃げ場ができたことは本当に大きかったです。

 

 

おそらく「自分には無理だ」と、思う方もいるでしょう。わかります。

私も最初そうでした。

無理だ無理だと言いつつ、結局10年近く実家に居たクチですから。

 

でも、案外できるんです。

火事場の馬鹿力じゃないですけど、人間やろうと思えばできるんです。

その後のことが心配になるのもわかります。

私はたまたま当時は職に困っていなかったのと、働ける体があったので恵まれていた方ですが、家を出るにあたっては金銭的に援助も受けていません。

引っ越しなどで大金が消えて、残高が減っていくのは大変不安でしたが、何とかここまで約5年、借金もせず暮らせています(かつかつですけどね)

 

まずは、物件を探すこと、問い合わせてみること。小さなことでもいいので、やってみることが大切です。

多分あの時アパートを借りる決断をしていなかったら、冗談抜きで高確率で私は母を刺していたと思います。

そうなりそうな危険がある方は、もうなぁなぁにするのはやめて、何かひとつ動きだして頂けたらなと、切に願います。