前回からの続きです。
これまで母の実家や実のきょうだいの話はいくつか書いてきましたが
田舎での風習とかしきたりがどんなものかも、私はよく知りません。
ただ、ひとつ、私が少し解釈を間違えていたのかなと感じたことは
母や母の実兄のDの、ひねくれた毒っぽい思考や言動について、私はずっと
『これだから、田舎者は!』と思っていました。
が、母の一族は様々なACや毒親をつくり上げる危険をはらんでいて
そんな一族がたまたま風習やしきたりを重んじる田舎にいたために
そう思ってしまっていただけかな?と、今回思った次第です。
田舎者=全て母やDみたいな思考なんだと思っていましたが、母の一族のようなひねくれた人間ばかりが田舎に集まっている訳ではないですよね。
なので、私の記事で表現する「田舎」はあくまでも母の生まれ育った町の話なだけなので先に言っておきます。
そもそも、母が娘を産んでから、勝手に「婿をもらって跡を継がせる」と決めつけて生きてきたことも
母が「そうしなければならない」と勝手に思っていただけのことで
それには母の田舎育ちも大きく関わっていると感じています。
私は、都会だから良いとか田舎だからだめとかいう気は毛頭ないですが
好きか嫌いかで言うと田舎にありがちな風習とか、独特のノリは嫌いです。
幼い頃から母の実家に行く機会がわりとあったのですが、全く理解ができずただただしんどい印象しかありませんでした。
それで、前回田舎での「家を継ぐ」話から
子どもが「家を継ぐ」ことが決まれば、それまで偉そうにふんぞり返っていた親も途端におとなしくなる、それは本当の話だと母が大真面目に答えたので
その会話を書いてみようと思います(今回は長いので、標準語に変換しています)
たり『じゃあ、もう今は(母の兄の)Dさんは息子くんに全て受け継がせたんだよね?あのクソ偉そうなDさんが、今は静かにおとなしくなっているとでも?』
母「うん。それは、冗談とかじゃなくて、おとなしくなってると思う。最後に会った時がもう既に息子くんに継がせようという頃だったから、既にちょっとおとなしくなってた」(母はある時から実兄のDとは、縁を切っています)
た『私はDさんが、一生ああやってふんぞり返って過ごしてると思ってたよ。だから、母さんもそうなんだと思ってた』
母「とんでもない!それは本当に誤解してる」
ちなみに、母は単細胞で、こういう話をしている時に相手を騙してやろうとか、自分を有利にするためにごまかしてやろうとか、そういう知恵はないので、言ってることはおそらく本当です。
姉もここで『それはにわかに信じがたいなぁ』というニュアンスで、意見しましたが
母「田舎の家では当たり前のこと。ここから、という所で線を引いて子どもが跡を継いだら、その後に親が口出ししたり調子乗ったり、そんなことは本当にしないよ。中にはするやつもいるかも知れないけど、少なくともアニキ(D)や、私の性格ではそこでまだ、我が!我が!としゃしゃり出ることは、しない」
た『本当かよ…(苦笑)じゃあさ、〇月〇日から老いては子に従え始めます!と宣言したら、本当にやるの?笑』(半分バカにして言いましたけど)
母「そうだよ!それは例えば結婚とか何らかの区切りであったり、親が70歳になったら…とか。だからアニキは70って言ってたんじゃないかな。だからもう今はおとなしくなってるはず」
た『この日までが親の権利100、子の権利ゼロから、その日を境にまったく逆になるの?(笑)そんなさぁ、辞令じゃあるまいし(笑)』
母「そうだよ!辞令といっしょ」(辞令もバカにして例に出したんですけどね)
た『じゃあ、やっぱり〇月〇日付で子に従います!なんだ?…そんなこと信じる訳ないよね。本日付で社長を退いたとして、平社員に戻る訳でもなし、どうせ今度はワシは会長じゃ!って威張るとしか思えないけど?今さら平社員に頭下げて、謙虚に生きようなんて思わないでしょ。少なくとも母さんのこれまでの態度で、そんなこと絶対思えない』
ここまで切り込んで言ってやりましたが
母は真剣に、本当にそうするつもりだった。だから、それまでたりが我慢したら良かったのにと思った、と。
何なら少しバカにして例に出した「辞令」の話でも
母「だから、私たちの年代の人もそうだよ。〇日付で肩書が無くなったら謙虚になってるでしょ?」
た『昨日までは俺が部長じゃー!で、威張りたおして、その後も嘱託とかで残ったらそこからは謙虚に生まれ変わるんだ(笑)悪いけど、それは年代の差かもね』(もちろん、その年代の方皆が皆そうでないことはわかっています)
た『とにかく、私からしたら考えられないな。部下だろうが平だろうが、学ぶところがあるし、自分の課長だの部長だのの単なる " 肩書 " だけで偉そうにするって言うそういう思想が理解できない』
結局、古い会社にありがちな、仕事ができるできないに関わらず長く勤めて「肩書」があれば、自分は偉いと勘違いしているおっさんがはびこっているのと同じで
「親が偉い」と思っている証拠ですよね。少なくとも、子に家を継がせるまでは。
まぁそう思ったら、あれだけ傲慢だった母の態度も、説明がつきますけどね。
もし、読んで下さっている方の中で、私の母の実家と似たような境遇の方がいたら、この件は参考になるかも知れません。
お金その他諸々何かの目的があって、親との立場が逆転する日まで(老いては子に従えの辞令が下る日までw)毒親との暮らしを我慢することだって、ひとつの選択肢だとは思います。
(私はこのブログで、別に親と決別することを推奨している訳ではないからです)
ただ、私の場合、母と一緒に暮らす未来は、私が家を出ることで断ち切られたので
ともに生きていく中で、母が本当に謙虚になっていたかは、知る術はありません。
口では何とでも言えますし、結局母は死ぬまで威張りたおしていたかも知れません。
それを念頭に置いて、参考になることがあれば幸いです。
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