もう理由なんかなくていいの

毒親との暮らし。離れるまでと離れてからのおはなし。

血は争えない

基本的に争いごとは昔から嫌いだし、滅多に怒ったりしない私ですが、ひとたびプッツン(死語w)来ると、普段の姿からは想像できないくらいキレる時があります。

と言っても、本当に稀ですけど。

もちろん、意味なくキレたりとかは絶対にしません。

理由もわからず不機嫌な態度を取られたり気分次第でキレられるのは、母から嫌と言うほどされてきて、その理不尽さは誰よりも一番わかっているからです。

それでも正当な理由があるにしても、怒りをコントロールできなくなることが時々あり、嫌な気持ちになります。

 

ちなみに前にブチ切れたなーと思い出せるのは、2年前の在宅ワークをしていた時のリーダーのミスの件。

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先日、年末年始にしたバイトの書類を取りに行ってきたんです。

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その時の受付の守衛(60代くらいの爺)の態度がすごく悪くて久々のブチ切れ案件でした。

入口の受付簿の記入箇所を間違えてしまって(一応『事務所に用事あります』と言いながら書き始めたのに、用件も聞かず守衛はボーっと突っ立っていた)書き終わってやっと用件を聞かれたので言うと「そっちの紙じゃない!」と、偉そうに注意されたんです。

その時点でカチンと来たけど、確認せず書いた私にも非はあるので『あ、すいません』と言いながら、正しい用紙への書き方を聞くと迷惑そうな対応。

間違えて書いた方と名前が重複するので『さっきの(間違った方)は、消した方がいいですか?』と聞くと、小馬鹿にしたような態度で消して!と。

はぁ???お前いい加減にしろよ?

腹が立つので、間違えた方にわざと何本も線を乱暴に引いて消してやりました。

案の定「余計汚くなった!」とブツブツ言われたので(でしょうねwこれは想定内)『そうですかぁ~?(私にはそんな風に見えませんけど~?的に)すいませぇ~ん!』と大声で言って名札を無言で取り、つい「あー感じわる!」と捨て台詞を吐いて入館してしまいました。

 

大人げないのは重々承知です。

もちろん、注意されたことに腹を立てている訳ではないです。

確認しないで書いたのも悪かったと思い『すいません』とも言いました。

それなのに、なおも人の失敗をあげつらうかのような、わざとおおごとにしてやろうみたいな言い方をわざわざする…

" 母親みたい "

おそらくそのデジャヴが私の怒りの導火線に火をつけるのだと思います。

 

以前の職場でも、私が上からの指示で文書を手直しした時に「何でこんなことなってんの?」みたいな言い方しかできない人がほんっとに不快だった経験がありました。

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今思えばあれも彼女の言い方が " 母親みたい " だから、腹が立ったのでしょう。

 

そういうことがあった時、数時間何も手につかなくなるし、酷い時は食欲まで失せます。

やり合った時点で相手と同じレベルなのもわかっているし、負けじと言い返したならスカッとしたやろ?ならもういいやん!と言いきかせるけど気持ちの切り替えがなかなかできません。

 

長年ずーっと本当の気持ちを言えずに溜め込んできた怒りがこういう時に覚醒するような気がします(家では溜め込んできたのは怒りだけでなく喜怒哀楽全てですが)

カッとなる瞬間は実家で母と口論になり『このままでは母を刺すかもしれない』と本気で思った時の気持ちと似ています。

もちろん、さっきの守衛に対する態度は完全に喧嘩をふっかけているので、無意識レベルで人に喧嘩を売るような母とは違う!と自分を擁護してみたりもするけど…無意識レベルじゃないからいいってもんでもないですよね。

 

母からそういう(え?私何か気に障ることした?みたいな)態度を取られて腹が立っても、私はずっっっと我慢をしてきて、それがもたらす弊害に今でも度々苦しめられている…だからまた、自分の苛立つ気持ちに蓋をしたら同じことの繰り返しになる…と思って、言い返さずにはいられないというのも一理あるような気がします。

子どもじみた自分の言動を正当化しているように聞こえると思うけれど、素直に感情を表現できる環境で育ってきていないから、怒りとか悲しみとか、とくに「負の感情」を適度に表現する引き出しが少ないんだろうな、とも思うし

単純に、昔ハッキリと言えなかった鬱憤がまだ晴らしきれていないのかな、とも思います。

 

そもそも、家に母みたいなキレ方をする人が居なかったら私自身もそんなおかしなキレ方を覚えることもなく済んだのではないか…?

 

色々考えてはみるものの、やっぱり私にも表現方法がおかしい部分があるのだと思います。

 

結局私もあの母親と同じ血が流れているんだろうな…

 

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夕食時の天国と地獄

母の作る料理は確かに美味しかったし、本人も料理好きではありましたが、元々分量をきちんと見ないとかすごく雑なところがあるので失敗することもありました。

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あんまりおいしくないと思う時もありましたが、あの母相手なので…

私も姉も父も露骨に『まずい』等とは絶対に口が裂けても言いませんでした。

何か言ってまたキレられて、深夜まで説教コースになるくらいなら何となく食べたふりをして穏便に済ませる方がましだからです。

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おいしくないことを悟られないよう食べてる風に見せて『明日の朝ごはんいっぱい食べよ…』と考えたりしていました。

今思えば何であんなに母の手料理に対して接待のような態度で挑まないといけなかったのか…

それでも、母に「おいしくないか?」と聞かれ、もうこれ以上嘘をつけないな…と思ったら、めちゃくちゃ勇気を振り絞り『私はあんまり好きな味やないかな…』と言う時もありました。

けれど、こういう時母は無理強いして「黙って食べろ」とは言いませんでした。母自身が「おいしくないと感じるものを無理やり食べさせられるのは自分も嫌」だからです。

子どもの頃はそういう時『母さん優しいなあ』なんて思っていましたが、とんでもない。

普段が酷すぎるから、たまにこうやって優しくされると過剰に美化されてしまうだけ。子どもは親のこと、良く思いたいものですから。

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しかしこういう時もありました。

母が「今日はご飯失敗したわ!」と言うけど別にそこまでまずくもないけどなという時。

母の表情がだんだん曇り不穏な空気が流れ始め、爆発を阻止しようと父、姉、私で『別にそこまでまずいことないよ』『もうちょい、これ(調味料)足したらいけそう!』など、ご機嫌取りをします。

もうみんな必死。しどろもどろ。

母の「おいしくないやろ」と私たちの『全然いけるよ』の押し問答が続くのですが、あの母のことです。

「じゃあ今日はこれで我慢してね。美味しくなかったら他のもの食べて」と、軽く済ませることができないんです。

急に「作り直す!」「もう食べんでええ!」と半ギレで強制的に下げて、全く別のものを作り直すために食卓で数分待たされることも…(またそれも『別に作り直さなくていいよ』などと口出しするとキレられる可能性があるので、ビクビクしながら黙って待っていました)

これも、子どもの頃は母のことを「真面目」だとか「ストイック」みたいに思っていたけど…単なる母の自己満足です。

だって私たち誰も『まずい!』だとか『作り直せ!』なんて一言も言っていないし。

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こういう母の、自分自身への過剰な手料理への厳しさが自ら首を絞めることになり、また違う日に喚き散らす原因になるストレスとなって蓄積されるんです。

 

確かにご飯は楽しみでしたが、母が食卓でキレることの方がとにかく嫌で嫌で…

お腹が満たされるかどうかなんて二の次。

もう何でもいいから、穏便に、平和に、何事もなく食事の時間終わってくれ…それだけを毎日願っていました。

 

せっかく美味しい夕飯ができて、楽しいテレビ番組もやっている時間。

あとは家族みんな機嫌良く食べさえしたら最高の時間なのに、機嫌が悪いと露骨に態度に出し、自分の気に入る言葉が出なければ更にキレて、テレビも消せ!と怒鳴り

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料理以外の事でキレていても母は必ず最後には料理の大変さを喚き、怒鳴っていました。

今日の食事にはこれだけの手間がかかっとんのや!

買い物袋(が重くて)手ちぎれそうになりながら帰ってきたんや!

雨の日も暑い日も休みなしやぞ!

今日母さん会社から帰って1回も座らず台所立ってご飯作ったで?

(部屋着に)着替えてもいないで?

アンタらは口開けて待っとるだけやもんな!

 

…あの、私たち1度でも『仕事から帰ってきてもすぐにご飯作れよ』『休む暇なんてないぞ』なんて言ったことあります?って話。

 

料理上手の良いお母さん♪と自分では思ってたみたいですけど、こういう食に関する偏った考え方やこだわりが娘に与えたのは、確実に「食べる楽しみ」ではなく、食卓で怒鳴られるトラウマ食べるという行為自体があまり好きになれないということだけでした。今も私は食の優先順位は生きる上で一番低いです。

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母は食に力を入れたつもりでしょうが、何の食育にもなりませんでした。不機嫌なんて、間違いなく一番料理を不味くさせます。

「ごめん、しんどいからちょっとご飯待ってな」とか「今日はこれで我慢してな」

そう言いながら、ちょっと時間が遅くなっても、お惣菜でもデリバリーでも、笑って食べる方がどんなに良かったでしょうか。

【私】を主語にする難しさ

" I(アイ)メッセージ " というのをご存知でしょうか。

【私】を主語にして伝えるメッセージの意味で、コミュニケーションにおける表現方法のひとつです。

この言葉を私が知ったのはほんの数年前のことで、知った時はそんなことあの家ではほとんどできなかったな…と愕然としました。

 

私はこう思う』『私はこうしてほしい』

家ではそんなこと軽々しく言えなかったし

正直に言ったところで母の考え方に沿わなければ私の言葉は全て「ワガママ」「裏切り」「文句」などと取られるからです。

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母に怒られたりキレられたら即言い訳、前言撤回、納得いかなくても折れるか謝罪…だったので、適当な嘘をついたり自分以外の架空の人物に罪をなすりつけ人のせいにしたことも数えきれません。

そういう生き方をしてきたせいか私は責任の所在を明確にしようとする癖がかなり酷いです。

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仕事で何かを教える時に『ここはこうしても良いですよ』だけで良いのに毎回いちいち『もし何か(上の人に)言われたらたりさんが言ってたって言ってもらったらいいから』を付け加えてしまいます(最近気が付きました)

私が自分に非がないのに理不尽に怒られたりキレられるのがトラウマになっているので、相手にもそういう思いをさせたくない!(だから何かあればたりのせいにしてね)と変な気を回してしまうのです。

よくよく考えたら責任の所在なんて何かあってからでいいし、こんなおかしな声掛けしてくる人なんて職場でいないよな…と、恥ずかしくなりました。

だから人にものを教えるのが苦手なんです。

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似たようなことで、何か意見を言う時に『みんなも言ってたのを聞いた』とか『誰々も言ってたはず』とかを多用するのも、最近気がつきました。

責任の所在を先ほどのように自分ではなく、第三者に転嫁しているんです。

これは【一般的】や【みんな】という不特定多数を主語にする伝え方 " We(ウィー)メッセージ " と言うらしく、一見正論を言っているように見えますが暗に相手を批判することにも繋がりかねないので、人に何かを指摘する際には向かない場合もあるそう。

 

確かに思い当たる経験があります。

10年くらい前、友達に約束をすっぽかされた時に『そういうの誰でもいい気しないと思うよ』みたいに言ったら余計相手の態度が悪くなったことがありました。

私としては怒りをやんわり伝えて、大人な対応!くらいに思ったのですが。

結構年下の子だったから若気の至りかな…と思う反面、さすがに腹立つな…と思った私は「(すっぽかされて)悲しかった、辛かった、とっても残念だった。だからもう少しこうしてほしい」という表現をわざと大げさにしてみたんです。

『何か、メンヘラっぽいしガキくさいな』と抵抗がありましたが「そんな風に感じさせたなんてすみません。次から気をつけます」と、コロッと相手の態度が変わったのでした。

 

今思うと、前者の対応が " Weメッセージ " の良くない例で、後者は " Iメッセージ " の良い例だったのかな?と。

 

だからこれまでもケツをまくって言いたいことを言いまくった時の方が、急に謝られたり事態が好転することもあったな…と。

オタク活動の遠征先でいざこざがあり、新幹線に乗り自宅に着くまでずっとメールでバトり続けてついにぐうの音も出なくなった相手を黙らせたこともありましたが(笑)数日後に謝られたことも。

私がそこまでキレたらもう後はないので友人関係を続かせる選択肢はないのですが(もう一度仲良くできる自信もない)あれも案外 " Iメッセージ " の良い例だったのかな?と最近思い出したり。

 

けれど結局、Iメッセージで何かを伝えるということが、私に取っては非日常に近いんですよね。

さっきのように、ブチ切れて本音をバンバン言うのも人生で数えるくらい。

約束をすっぽかした子にも『多分これを言うことで縁が切れるだろう』とビビりながら伝えましたし。

 

日々訓練はしているつもりです。

ブログでも再三書いてきました。

私がどうしたいか』『私がどう感じたか』

毎日毎日、どんなに小さなことでも自問自答です。

 

でもそれを優先させようとすると『ワガママなんじゃないか』『自己中って思われるんじゃないか』がどうしても邪魔してくる。

【私】を主語にして考えること自体が至難の業。

疲れます。

 

ちなみに

" Iメッセージ " を少しググってみると、コミュニケーションにおける悪い例も必ず載っています。

良かったら検索してみてください。

きっと毒親の表現が「悪い例」にめちゃくちゃあてはまってるはずです。

あてはまりすぎて笑えますよ。

もちろん母も「悪い例」フルコンプでした。

 

スターありがとうございます。

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