もう理由なんかなくていいの

毒親との暮らし。離れるまでと離れてからのおはなし。

毒親に、良いも悪いもない

時々、友人や知り合いの親の話を聞いていると『それ、毒親じゃない?』と思ってしまうことがあるのですが

やはりそれは口に出す事が難しいので『あの子、大丈夫かな』と勝手に心配してしまうことがあります。

 

毒親問題というのは、それぞれの親により種類もレベルも様々だし、子どもの方も感じ方も色々なので、友人や知り合いが毒親育ち?と感じたとしてもなかなかそれを共有するまでは難しいなと感じます。

 

さすがに「毒親って何?」と言う人はもういないだろうというくらい、言葉自体は浸透しましたが

定義も様々だし、やはりこの問題は自分で気付くことがない限り「私の親は毒親だ」というところまで行かないとも思うので『あなたの親、毒親ちゃう?』とは軽く言いづらいものです。

 

ある繋がりで仲良くなった友人が、何となく毒親育ちっぽいなというのが親の話を聞いている時に会話の端々から感じられたので、一度親にされたことを話している時に

『それって、もしかして巷で言われてる毒親ってやつ?』と、とぼけたニュアンスで聞いてみた事があります。

  

彼女はすぐに「まさにですよ。めっちゃ毒親ですよ」と言ったので、そこからすぐに仲良くなりました。

彼女自身も結構毒親ブログを読んだりとかはしているようでした。

 

結局、お互い毒親育ちだったんだねという確認をし合ってからはすごく仲良くなって、一緒に食事に行ったりもしたし、急に距離が縮まったので周りも何があったの?と思ったかもしれません。

 

彼女とは『このニュアンス、どうせ伝わらないだろうな』とか思わずに話せたことは私にはすごくありがたかったし、励みにもなりましたが

彼女と話していて、どうしても1つだけ気になることがありました。

 

彼女の親は、ネットも使いこなせるので娘のみならず彼氏などのSNSアカウントを特定したり、遠い地へ引っ越しても探偵をつけられて家を探されたり、そういった面ではうちとは全く違ったタイプの、行動派の毒親でした。

 

何度も書いてきましたが、私の母は昔から家族に頼りっきりで、夫が亡くなれば次は「娘が母親の手助けをして当然」と娘を洗脳し、ラクを決め込んできたために、本当に何も1人でできません。

ですので、閲覧制限とかそういう類のものは一切必要がありません。

自分から動くことを絶対にやらないので、現在たかだか5kmほどしか離れていない私の家までも絶対に来ませんが、来ないと言うよりかは、来ることができないと言う方が正しいと言ったところ。

ネットを使いこなすなんて、生まれ変わらないと無理です。

tari97.hatenablog.com

 

そのせいで今、姉がすごく小さなことでも駆り出されてしまう結果になり、甘やかしたことを後悔することもあるのですが

とは言え、あの頑固な母のことですから、どうせ『もう少し自分でやりなよ』と、アドバイスしても、どうせ「たり(もしくは姉)がやってくれればいいやん」で一蹴されていたのは目に見えてるし(実際、色々そうだったし)

tari97.hatenablog.com

ただ、それは裏を返せば私の家に頻繁に来たり、職場を突き止めたり等は絶対にしないことに繋がったので、どちらの毒親も一長一短というところでしょう。

 

しかし、その類の話になると彼女がしきりに私に対し「いいなぁ」と発言するのです。

 

彼女がかなり遠方に引っ越しても家を特定され、押しかけられた話を聞き『うちの親は数キロ離れた今の私の家にすら1人で来れないからなぁ』と言うと「いいなぁ」

 

彼女の親は、子どもが趣味で集めた物等も勝手に処分するような親だったようで、その話をしていた時も『うちは、子ども部屋に入って詮索もしなかったけど、多分そこまで子どもに興味がなかったのだと思う』と私が言うと「いいなぁ」

 

前にも似たことを書きましたが、毒親にマシも酷いもありません。

子ども本人が『嫌だ』と感じればその時点でアウト。

他人と比べて「あなたはまだマシ」とか「こっちの方が酷い」等、他人からジャッジされる筋合いもありません。

tari97.hatenablog.com

 

彼女は、純粋に「いいな」「もう少しうちの親もそういう傾向があればな」と思っただけかも知れないし、私の言い方が『うちの親の方がマシだね』というニュアンスに聞こえてしまったのかも知れませんが

「いいなぁ」と言われてしまうと…やはり話す気が失せました。

 

そう思う(「いいな」と感じる)のは勝手ですが、相手が死ぬほど嫌いと公言している人のことを、本人の前で「いいなぁ」と表現することに、疑問を抱いてしまったのでした。

「良い・悪い」ではなく「違う・似てる」とかでいいのでは、と思うのです。

理屈っぽいかなとも思うし、もしかすると、私も逆に、彼女に失礼な表現があったかも知れないので、指摘まではしませんでしたが…。

 

私は今、同じ思いや悩みを持った方たちとの交流の機会をつくってみたい気持ちがあるのですが

こういうことがあるとやはり、躊躇してしまうのでした。

 

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