良くも悪くも、私は他者から影響を受けやすい子どもでした。
幼い頃漫画が大好きでしたが、自分が漫画の中に居るような感覚になって、読み終えても抜け出せなくてボーっとしたり、主人公の話し方がうつったり
(母に「漫画読み過ぎや!」とか怒られそうなので、必死に切り替えていた)
自分でも嫌だなぁと思っていたのが
好きなタレントさんが出てるドラマが面白いと、それが終わって新ドラマが始まっても前の役をいつまでも引きずってしまい、新しい役に慣れるまでかなり時間がかかったり。
良く言えば繊細で想像力が豊かなんでしょうけど
それで一喜一憂してしんどいことも多くありました。
幼い頃、とにかくよく「ごっこ遊び」をしていました。
姉と一緒にぬいぐるみで遊ぶ時もあれば、アイドルになりきって歌ったり踊ったり
1人で庭でままごともよくしていたけど、時にはセリフまで口走っていたみたいで
親からも「たりは1人でままごとしながらよくブツブツ言ってた」と言われました。
妄想の世界に入り込んで、役になりきるのが大好きだったんです。
姉とも、おそらくこの自分が自分以外のものになれるということで、寂しさや恐怖(大体母に付随すること)から現実逃避をしていたのかも?という話になりました。
幼い頃、私は「ヒーロー的な人が最後に助けてくれる」みたいなお話が好きでした。
さっき書いた庭でままごとをする時も、自分は「お金持ちの家のお手伝いさん」設定で、いつか幸せになるのを夢見てせっせと働く女の子を演じていました。
まさにシンデレラみたいな感じかな。
もう少し歳が上になると、漫画やドラマを模倣して妄想をしていましたが
この辺りから何となく自分の趣味嗜好がちょっと他の子とは違うのかな?と思い始めました。
悪い人が出てきて女の子にちょっかいをかける、何かトラブルに巻き込まれて女の子が怪我をしてしまう、そんな時に憧れのあの人が登場!みたいなのは
ドラマや少女漫画ではありがちな展開ですが
私はこういう話の「自分の好きな人が、自分のためを思って心配そうな顔をしている」シーンがすごく好きだったんです。
「俺のせいで、こんなことに…」みたいなのも好きで、ドラマで女性が身を挺して好きな男性を守ったりして痛めつけられるシーンとかも必要以上に見入っていました。
何かここだけ書くと軽く変態臭がしますが(笑)
おそらく乙女がキュンキュンする(であろう)シーンにはさほど興味がないし
ドラマ等の感想を友達と話してても、みんながキャーキャー言う部分にはあまり興味はなくて(一応話は合わせてたけど)昔から、何で自分だけこんなところで盛り上がるのか?自分でも不思議でした。
けれど、最近やっとわかった気がします。単なる変態ではなく(笑)
私はとにかく好きな人に「大丈夫?」と言われたかったのかも。
自分のために本気で心配してくれる人がいるという状況が羨ましかったのかな?と、そんな気がしています。
もちろん「大丈夫?」と心配されたり、人の気を引くためだけに
わざとトラブルを起こしたり、相手を試すような行動をしたことは実生活では一切ありません。
心配されたい 病気とかで検索したこともあるけど、ミュンヒハウゼン症候群ほど私生活に支障のあるものではないですし。
妄想やごっこ遊びで解消していたものをその後、成長してからはアイドルやアーティストなど自分以外の者が造る世界観に浸ることで、処理してきたのだと思います。
自分がミーハーなのもおそらくそのせいかも知れません。
ごっこ遊びや妄想も、音楽や様々なカルチャーに触れることも他者の世界にお邪魔するという部分で、似ていると思うからです。
好きになるとすぐに感化されるので、母には「アンタは熱しやすく冷めやすいわ!」とか「アンタはすぐ " こう " なるやろ!( " こう " のところは両手を顔の両側面に当てて、周りが見えなくなってるみたいなジェスチャー)」とよく怒られたけど
そうでもせずに暮らせなかったのは、私の意思も無視して母が白と言えば黒いものも白!と従わせてきたからではないかな…。
家では自分が自分らしく、素のまま過ごすことなんてできなかったですからね。
成長してからの私にとってのオタク活動は「安心・安全な " 基地 " 」だったことも前に書きました。
母はよく私のことを小馬鹿にするように「けったいな(変わった)子やわ」と言っていましたが
幼いなりに周りに迷惑もかけない、お金もかからない方法で処理してたあたり、むしろほめてよって感じですが(アイドルには相当散財したけど😂)