もう理由なんかなくていいの

毒親との暮らし。離れるまでと離れてからのおはなし。

組織の癌

昔、上司のパワハラのせいで仕事を辞めたことがありましたが、その職場での話。

そのパワハラ上司(女性。当時の肩書は常務)のことは前にも記事にしています。

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そこでは、毎朝全員で掃除の時間があり、件の常務はいつもその時間に外の花の水やりをしていました。

事務所内で水をバケツに汲み、外に運んでジョウロで水をやります。

時々、重いだろうと気遣い、常務が来る前に営業の男性が水を汲んだバケツを外に運んでおいてあげていました。

 

ある日、バケツに給湯器から入れたお湯が入ってたようで、常務が「ちょっと!水汲んだの誰!?お湯が入ってるやんか。なぁ!誰!?」と怒鳴りました。

その日水を汲んだ営業くんも多分聞こえていたはずだけど、掃除機の音がうるさいのを良いことに誰も返事をしません。

「誰が入れたか知らんけど、お湯なんか入れたらあかんで!花が枯れてしまうで!」とたたみかけ、それでも誰も反応しないので「チッ!」と舌打ちをして水やりに戻りました。

 

確かにお湯は良くなかったですが、花に興味がなければお湯でもいいかなと思ったっておかしくはないし

何より親切で水を汲んでくれているのだから他に言い方ってものがあります。

 

今思えば結構みんなこうやって聞こえないふりとか手を離せないふりをして、常務をスルーしていたな、と。

常務に対しては軽く「あ、それ僕です。すみません」という一言を言えるような空気ではなかったんですよね。

水やりのような小さな事以外においても、です。

 

私も含め、退職した人は大半が常務とのトラブルが原因で、離職率の高さもその常務が原因なのも明らかでしたが

経営のことで社長は頭が上がらないので、改善されることはありませんでした。

 

時々、頭もキレて口の立つ営業さんなんかも居ましたが、常務が個人的に「気に入らない」となると、負けじと応戦して潰しにかかるので

例え会社にとってプラスなことであっても、常務の感情ひとつで出る杭は打たれるのです。

せっかく経験豊富な人材を採用しても、これでは本末転倒では?と、無知だった当時の私でも感じていました。

結局何を言ってもやっても自分は立場が悪くならない、自分の一声で人を辞めさせることだってできるというところに常務は甘えていただけだと思います。

 

そういえば、その職場では何でこんなになるまで放っていたの?みたいなこともよく起きていました。

今思うと本当に気が付かなかったのか、常務が怖くて素直に相談できなかったのか…

常務は皆から嫌われ、まさに「触らぬ神に祟りなし」な存在だった訳です。

 

最近、この図式ってまさに私の家と同じだったよなぁって思います。

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子どもの言うことに耳を貸さない、高圧的な毒母に対しては

だんだん長時間怒られることや、烈火のごとく怒鳴られることが嫌すぎて

その場しのぎの言い訳が得意になったり、ダンマリを決め込みただただ時間が過ぎるのを待ったり

しまいには平気で嘘もつくようになります。

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正直家を出る前の私は母には本音を言わず、出掛ける口実などもほぼ嘘しかついていなかったし

だんだん、どうやって言い訳しようか?とか、次に出かける時はどんな嘘で固めようか?そんなことばかりを考えるのが生活の中心になっていました。

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結局、事を荒立てたくないとか、機嫌を損ねたくないとか、何かを恐れてるとか

そういうことが主体になっていると

思っていることをうまく言えなかったり、変にごまかそうと小細工をしたり

そういうことに気を取られて、建設的に話し合ったり、高め合ったり等

組織やチームの本来の目的すら見失われるのではないかなと思う訳です。

 

上の者は自分の感情を優先させることばかり、下の者は従うことで精一杯になり

これでは「組織」「チーム」であることの意味すらなくなります。

 

それは、家庭も同じ。私の家がまさにそうでした。

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そう言えば、その常務のもうひとつ嫌いだった部分は

人の失敗やミスはものすごくあげつらうくせに、自分のミスには絶対に「ごめん」と言いませんでした。

口をへの字にして、聞こえていないふりでやり過ごしたり(小学生かよ)

自分のお気に入りの部下にはヘラヘラと「あ、間違えてた?やだ~」等、笑ってごまかしていました(それでもごめんは言わない)

 

たった一言「ごめんね」の4文字すら娘に言えない誰かさんにそっくりです。

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属している組織や家庭に、こんな疑問すら抱かないことって本当に幸せなことです。

私には「家庭」はもうないけど、今の職場を含め、今後もそういう場があれば大切にしていきたいなと思います。

 

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