もう理由なんかなくていいの

毒親との暮らし。離れるまでと離れてからのおはなし。

ほうれん草のバターソテー

1人で暮らすようになって初めの頃は料理をするのも楽しかったけど、元々食べるということにあまり興味がないので(食べるという行為がめんどくさい)できれば料理はしたくないのですが、節約の為だけになるべく自炊をしています。

 

普段から野菜はよく食べるのですが、その度にまた思い出す嫌なエピソードがあります。

 

前にも書いたけど、うちでは子どもが食べたいと言っても母が嫌いなものだと食卓に並ぶことはほとんどありませんでした。

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昔、茹でたほうれん草が余った時に母がバターソテーを作ってくれたことがあって、その時から私はほうれん草のバターソテーが大好きになりました。

けれど、母は好きではなかったみたいでほうれん草と言えばいつもおひたしで、それが余った時にだけ頼むとバターソテーにしてくれていました。

 

母はずっと正社員で働いていたので、私たちが長期休み中は前日の残りやちょっと手を加えたら食べられるものを昼食として準備してから仕事に行っていました。

そういった時に、母が嫌いで食卓に並ばないものを作れそうな時は自分で作って食べていて、バターソテーもそのひとつでした。

 

ちなみに、母はいつも口頭で何と何があるから昼に食べや、と言ってから出勤していました。

時々言われたものを食べるのをすっかり忘れてしまったり、本当に食欲がなく食べないこともありましたが、それをやると「何で食べてへんのや!」と、夜にめちゃくちゃ怒られます。

「作る者のしんどさがわからへんから、残してもなーんとも思わんのや!」と。

食欲がないのは仕方ないし、とりあえず食べられる時は毎回冷蔵庫を舐め回すように見て『言われたものこれで全部やな』と何度も何度も何度も確認して食べていました。

時々、昼に食べ忘れてて、しまった!怒られる!と夕方頃に急いで食べたことも。

もうね、せっかく作ってもらって申し訳ないんですけど、ここまで来ると『美味しい』とか言う前に言われた通りに残さず食べるミッションみたいになるんですよ…

 

このように食に関して家では戦々恐々と過ごしていたので

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(さっきみたいな小さな失敗が地雷となり、深夜まで説教コースの引き金になることも)今も誰かと一緒に家で食事をしたいと全く思わないのだと思います。

誰かと外食するのは好きですが、それは食事よりも談笑の方が楽しみなのと全く知らない誰かが作ったものを食べるだけだと気を遣うことがないからでしょう。

 

話が逸れましたが

ある日、いつものように「余っとったほうれん草、昼に食べた?」と帰ってきた母に聞かれました。

当時私は中学1年くらいだったかな。

たまたま、その日作ったバターソテーが水っぽくベチャベチャになってしまったので『バターソテーしてん。でも何か水っぽくなった』と言うと、母が「火は強めにした?」と聞きました。

前にも強火で炒めるんやでと聞いてたので『したけどな~🤔』と言うと、少ししてから「どのフライパン使った?」と聞かれ『卵焼きパンでやった』と言いました(量がかなり少なかったので)

その途端、びっくりするくらい大きな声で「あー!そらあかんわ!」と、笑いながら言われました。

『そうなん?フライパンに何か違いあるん?』と聞くと「あかんあかん!あんな小さいフライパンじゃ、水分が飛ばへんもん」

母曰く、卵焼きパンでは面積が狭いから水分が飛ばない!という理論でした。

その日、その後も何回「そんなんじゃ、あかんわ」と、笑いながら言われたか…

アドバイスはありがたいんですけど…たかだか中学生のやることですよ…

当時はまだ母を「料理上手のスーパーお母さん」と崇拝していたから素直に聞いていたけど。

 

あれから20年以上経ちましたが、家で野菜を炒める度にあの時のバカにするような態度の母を思い出します。

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母はバカにしているつもりはなかったのでしょうが、多分無意識レベルで娘を下に見ていたから、ああいう態度になっていたのでしょう。

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既に何度か記事にもしていますけど、母には往々にしてこういった態度が見受けられたなと思います。