もう理由なんかなくていいの

毒親との暮らし。離れるまでと離れてからのおはなし。

似て非なるもの

高校生の頃、姉の働いていたカラオケ店で一緒にバイトをさせてもらっていて、そこの元店長とは今でも姉共々仲良くさせてもらっています。

 

話すとすごく楽しいし、本当に尊敬できる人なのですが彼もまたかなり複雑な家庭で育った1人で…

ここ数年で私も姉も元店長には母との確執を伝えていますが、やっぱり甘ったれているというか「温室育ちのお嬢がワガママ言ってる」みたいな風にこの間言われてしまって、すごく残念です。

お金の話になっても、そばに姉や母がいるしいざとなれば助け舟があるだろう

俺は中学を出てすぐ頼る者も居なかったしと言われ

母の物言いのせいでトラウマがあると話しても、俺も親父には自分が惨めになるくらいどつかれたから…と、言われてしまいました。

何回も、親父の寝てる間に金属バットで殴ってやろうかと思った、と。

 

確かに、暴力はいけません。

ただやっぱり手を上げられてきた人は、私のされてきたような精神的サイドの虐待にマウントを取るようなことをどうしても言いがち…。

手を上げるような親だからそんな親がお上品な言葉遣いで殴るわけないのもわかるので、うちの母に負けず劣らずの汚い言葉や酷い罵声とセットで殴られ蹴られしたのだとも思います。

相手は男性(父親)なので力的にもえげつないだろうし。

それについては私は味わったことがないから何とも言えないけど…

手を上げるのも、言葉でなじるのもどちらが良い悪いはないです。

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前にもセクハラの話をしたけど、感じ方は人それぞれ。

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昔、借りたスティックのりを「返すね」と、男性が女性社員のデスクに立てて置いただけで「これ、なんですか?どういうつもりですか?これ、セクハラですよ!」と騒いだ人が居たそう。

これはかなり極論ですが…

それでもその女性にとっては「男性社員が自分のデスクにスティックのりを立てて置いた」ことが耐えがたかっただけの話。

それは個人の感じ方なので「それは間違えていますよ」と、他人が決める権利はない訳です。

毒親問題だけでなく、いじめだって、日常のもっと小さなことでも同じ。

された本人が「嫌だ」と感じたら、相手には反省の余地があるし、ハラスメントにもなり得るのです。

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こんなシンプルなことがなかなか浸透しない日本って、おかしいですね(笑)

 

私は母が何気なく放ったデリカシーに欠ける一言で何度傷ついてきたかわからないし、それによる後遺症がどれだけあるか

そんな事は私自身が一番よくわかっているし、逆に言えばその辛さは私にしかわからないのです。

ふとした日常の中で『こういう時はこういう声掛けをするものなんだ』とか『外でこういうこと言ってもいいんだ』とか40歳近いいいおばさんが子どもでもわかりそうな事をできなかったり、今さら気がついたりして

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自分の育った環境が、相当いびつだったということを嫌という程、思い知るのです。

こういった事が身体的虐待で怪我をした傷が残っているのと同じで「心の傷」となっているのです。

 

自分のほうが酷いことされたとかあんたのがましだとか思うだけなら勝手です。

けれどそれを他者がジャッジすること、まして口に出して本人に言うことは非常にナンセンスだということに気付く人がもっと増えると良いですね。

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私が、口論になった時にこのままでは母を刺すかもと思った話については(自分の金属バットに比べたら)「その程度で」ニュアンスで片付けられ

最後に「あんな親父でも居なくなったらありがたみがわかったもんな。もっと何かしてやれたかなと思ったし」

「たりも、お母さんが亡くなったらありがたみがわかると思うで」と言われた時に、あ~…やっぱりこの溝ってなかなか埋まらないものだな…と感じました。

『私は子どもがおらんし、娘視点でしかわからんからそうかもな』と、流しておきましたが(内心結構イライラしたけど)

 

私は母ほど嫌いにならなかった父ですら、亡くなった時に涙ひとつも出ませんでした。

亡くなった直後は『これでやっと(いつ救急車を呼ばないといけないかみたいな暮らしから)解放される』という物理的な面が勝って涙も出ないのかと思いましたが

結局その後、父に想いを馳せて涙が出ることもありませんでした。

父の死を悲しむ前に、私が先に自分の両親に見切りをつけて『うちってわりとオワってる家庭だったんだな』と夢から醒めてしまったからでしょう。

父ですらそれなのに母が亡くなれば正直小躍りしてしまうんじゃ…と今から逆に心配しているくらいですが。

 

身体的虐待と精神的虐待は似て非なるもの。

やっぱり同じフィールドでは話せないのかなと感じた出来事でした。

コインの裏と表みたいな感じなのかなぁ。

根っこの部分は、何ら変わりないのにね。

 

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