もう理由なんかなくていいの

毒親との暮らし。離れるまでと離れてからのおはなし。

苦手な季節

歳を取って寒さに弱くなり昔より冬が好きではなくなりましたが、だんだんと春めいてくる今の季節の方がやっぱり好きになれません。

天気予報を見ていても春の暖かさは「やっと来てくれました」みたいな扱いだけど…この時期は学生時代のことを色々と思い出すので気が重いです。

 

今週は街でも大学の卒業式の袴姿の女子を見かけました。

自分の短大の卒業式は親に頼めば準備はしてくれただろうけど袴を着るつもりもなく、姉の結婚式用に買ってもらっていたスーツで参加しました。

どっちでも良いことにお金を掛けて貰うのが嫌だったので、成人式の着物も同じ理由で着ませんでしたが後悔はありません。

生徒数の少ない学校でしたが袴を着ておしゃれしてる子もたくさんいて、そんな子たちに面と向かっては言わないものの『こんなしょぼい短大の卒業式のためにわざわざヘアセットや袴って…』と当時の私は陰で毒づいていました。

何に対しても悲観的にしか生きられない私はそうやって他人を否定し貶すことで精神を保っていたのです。今思えば母そっくりだったなと思います。

当時は個性を貫いて生きられていると思っていたけど、母の顔色ばかりを気にして暮らしていたので、今思うと結局自分というものがなく、とにかく無気力だったし『くだらない人生。早く終わらせたい』と毎日考えていました。

人生がくだらないのは自分が頑張っていないからだ…という自覚もあったけど頑張る気力もないし頑張り方もわからないし

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自信のない自分自身を隠すためにそうやって他者を貶して下に見て『あの人よりはマシ』と思おうとしてたんだと思います。

卒業式の日に毒づいたのも他の子の袴とかが羨ましい訳ではなくて、ただただ、楽しそうにしている他人が恨めしかったんでしょうけどね。

 

当時私はてんかんの発作が起きないか?そればかり考えて生きていたし、今思うとパニック障害の気もあったように思うのでそんな時代を今思い出しても楽しかったななんて思うはずもなく。

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趣味のイベントとかには何とかかんとか行けてたけど、あの頃を思い出すと本当に日々生きるのが精一杯で、好きなことをしているはずなのに心をどっかに置いてきている、ずっとそんな感じでした。

 

この季節は、テレビをつけたらフレッシャーズや新生活のCMばかり。

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アラフォーなので珍しいことでもないけど、ついに友達の子どもが大学生になって1人暮らしをするとかも見聞きするようになりその子どもが羨ましいやら当時の自分と比べて虚しいやら。

高校野球が見れなくなる呪いは何とか解けたけど

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虚しい気持ちはまだまだ抜けないですね。

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今の季節が嫌いなのは学生時代のクラス替えが心配の種だったからというのもあるかな。

普通に通学するだけでもやっとなのに、またいちからやり直し。

どんなクラスかな…担任は誰かな…友達は同じクラスになれるかな…

 

新学期になってみんなは楽しそうにしているのに、何で自分だけこんなにいらんことばっかり考えてしまうのかな…とずっと思っていました。

配られたまっさらの教科書の山を見ながら『明日からどんな1年になるのかな…』と、せっかくの新しい季節も不安しかありませんでした。

 

自然の多い通学路だったから植物や空気のにおいで季節がダイレクトに感じられていました。少しずつ花が咲き、空気が生暖かくなってくると当時感じていたもやっとした不安感が大人になった今でもよみがえります。

だから私は自然の多いこの生まれ育った場所が嫌いなのかもしれないですね。

 

残念ながら何事にも、はつらつと挑戦できるようなそんな育てられ方はしませんでした。

母に怒られぬよう慎重に…と生きてきたので、大きな失敗や取り返しのつかないことは確かになかったけど

この季節になると毎年『私はどこで躓き、道を間違えたんだろう?』という思考になってしまって気持ちが落ち込みます。

 

母がもう少し違っていたら…なんて考えても仕方ないですけど。