もう理由なんかなくていいの

毒親との暮らし。離れるまでと離れてからのおはなし。

言わないと気が済まない人たち

たまたま目に入ったツイートで「(毒親育ちに対し)いつまでも親のせいにする意味がわからない、大人になって自分で決めたり歩める力を身につけられているのに」要は「私は(その気持ちの切り替えを)できた。できないのは甘え」と主張するものがありました。

え!まだこんなん発信する人おるんや…最近はバズるためなら手段を選ばないので、もしや釣り?とも思ったけど、本人は大真面目に書いてる様子。

かなり反撃されていたけど「わかります。私もこういう家庭でしたが頑張ってこうしました」という肯定派も一部いました。その主張は問題はないと思うんです。

問題はその先です。

自分ができたらみんなできるだろ、何でできないのか、できない奴は甘えてるだけ

この一言を垂れ流さないと気が済まない人って一体何なのだろう(言論・表現の自由は今は置いといて)

 

こういう人って結構いるんですよね。自分はできた!という自負を持てばそれでいいのに、そんなこともできないの?私はできたけど=できないあんたは甘ったれてると言わないと気が済まない人。

 

育ちを登山に例えたとして

例え同じ場所からスタートであっても、身につけているもの・身体的や精神的な能力・知識・感じ方みんなそれぞれ違っていて、特に毒親育ちはそれが適切に与えられていないんです。どれか1つの場合もあるし、複数の場合もあります。

さっきみたいな人は、登頂して「まだそんなとこ登ってんのか」「登れない奴は甘ったれてる」と言っているようなもの。その人は持つべきものを持たずともたまたま登れただけかも知れないし、登れるほどのものを実は持てていたのかもってことに過ぎないと思うんですよね。

 

幸い物質的に困ることはなかったし、毒母に手を上げられることはほぼなかったけど、ただただ山を登るための知識や精神力を培う環境がうちにはありませんでした。

そこのスタートラインはそれぞれ違うのに、何で自分が登れたんだから皆できて当たり前になるのか…

もしかすると、結構自分は恵まれていたのかも?と疑うこともしないで、何で下にいる人ばかり見るのだろう??

逆に言えばそうやって主張する人より恵まれなくても登れた人もいるはずだけど…そこはどう説明するつもりなんだろう。まさか自分が一番大変で苦労したとでも思うのでしょうか??

 

私の場合、みんなが思い思いの登山をしている中、苦しさしかなくて、結局わりと登ってきたところで忘れ物に気がついて戻ってるみたいな感覚。

あのまま無理して登れないこともなかったけど、多分私も登る為にはさらに弱いものを踏み付けていたと思います。

実際そういうことをやりかけた過去、そしてされた過去があるからわかります。

やる側の人間に片足を突っ込んでた時代もあるからこそやっぱり何か違う…これでは母と同じ…と思って一旦下山することにしました。

tari97.hatenablog.com

結局リスタートは山の麓どころの騒ぎじゃなかったし、未だに二合目にも着いていないくらいの気がするけど私は私を生きれています。

 

百歩譲って、できない奴は甘えといった類の発言をする人が、五合目ぐらいまで車で連れて行ってもらえて、精神的にも健全に育てられた人だったなら「他の世界を知らないのだね」と理解ができます。しかし本当に健全に育った人は自分より劣る人をわざわざ貶すようなことしないと思うんです(育ちの良い友達でも実感済)

自分本位な基準だけで人を貶す時点で不健全に育ったことを自ら露呈していると思うんです。

 

自分より劣ると判断した相手を見下すのは、苦労して登ってきた!の自負のある人に多いように思います。ご多分にもれず、母もモラ友Mもこのタイプ。

こういう人は見下す相手の弱音を吐く瞬間を今か今かと待っていて、それを貶める瞬間を生き甲斐にしているんです。

多分これって「あなたは私よりできていない」を「私はできてる!」に変換して安心を得ようとしているだけじゃないかな。本当に自信があったら他人をとやかく言う必要なんてないと思いますから。

私はそれを母に嫌と言うほどされたし、親友にも似たような攻撃をされてやっと、感じ方なんてそれぞれだよなと、自分なりのペースで反芻して消化させることを始めました。自分のやれることをやるのに正直精一杯ですが、そもそもそう生きてたら他人をどうこう言う必要性ってないんです。

 

最初のツイートに対し「毒親予備軍」とも返されていましたが、その通りかと。モラハラ加害者予備軍でもあるかな。

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どうしてもその一言を言わずには居れない人、自分の自信のなさに向き合わず、他人を蔑むことで自信を持った気になっている無様さを露呈してるだけだと思います。そのことに早く気がつくといいですね。