もう理由なんかなくていいの

毒親との暮らし。離れるまでと離れてからのおはなし。

カラオケ事件

下の記事で書いた「姉も姪もいた時に大喧嘩になった時のこと」を書きます。

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昔、母・姉・姪・私の4人で時々カラオケに行っていました。

よく行っていたカラオケ店は誕生月の人がいたらケーキをプレゼントしてくれるので、誰かの誕生日付近になると行く、という感じでした。

 

私も『姪が楽しんでくれれば』ってのと、ケーキ食べれるし程度で行っていただけですが

友達もいない、世界の狭い母からすると、4人でのカラオケが「一世一代の大イベント」だったのでしょう。

 

ある日の予約は、母が電話で済ませていました。

その時に希望機種を聞かれたらしいのですが、特に指定はしませんでした。

ただ、受付した時に店員に「A社の機種になりますが宜しいですか?」と聞かれたので『B社の機種は、空いてないですか?』と一応聞いてみて、姉と私が『B社のがよかったかな?まぁでもA社でもいいか』みたいにちょこっと相談し『予約通りでいいです』と言って、部屋に入りました。

 

問題はそこからです。

母が例の「機嫌の悪い時の顔」で、最高にむくれています。

何かスイッチ入ったなと思いつつも、理由もわからないのでほったらかして歌っていましたが一向に母が選曲しません。

仕方なく『母さん歌わんの?』と言うと「よく、歌える気になるな!」とキレています。

姉も私も半笑いで『何怒っとんの?私ら何かした?』と言うと

どうやら受付での機種云々の私たちの会話を聞いた母は「自分の選んだA社の機種が嫌だったんだろ。嫌々来たんだろ」と思ったらしく、せっかく自分が予約の電話したのに!と気に入らなかったらしいです。

 

ハッキリ言って、姉も私も機種なんてクソが付くほどどうでもいいし、聞かれたから答えただけですけど、母の承認欲求は病的なのと、母にとってはカラオケさえも、、結婚式くらいの一大イベントだったのですかね?笑

とりあえず、そのやり取りがどうしても気に入らなかったみたいです。

 

『別に、聞かれたから答えただけやし、嫌やったら嫌って予約前に言うし』と『心から、こだわってないですよ』というのをいくら口で説明しても機嫌は直らず

母に「アンタらは、一体どんな気持ちでここに来てるん」と聞かれたので

私は『ケーキ食べれるし、姪ちゃんが楽しんでくれたらと思って』と正直に言い、姉は姉で『自分の金じゃないから』ともっと正直に答えました(笑)

 

カラオケに「どんな気持ち」って言われても…

でも母にしたら結婚式レベルのイベントなんでね。そりゃ、式に参列した人がそんな気持ちで来てたら嫌ですよね(笑)

でも、言っときますけど今回はカラオケです(笑)

 

そこから、いつものごとく

私『じゃあ私らはどうしたら良かったん?』

母「(お母さんがこんなに楽しみにしているのだから)カラオケで機種聞かれても答えるな(水を差すようなことをするな)」

私『別にこだわらんって言っとるし、聞かれたから答えただけやん』

母「どっちでもいいなら、なおさらわざわざ言うな!お母さんの予約した通りに黙って行け!」

ムカつきすぎた私は、泣きながら姉に『母さん、最近ずっとこうやねん。頭おかしいと思わん?!』と訴えるはめに。

 

今思ったら、完全に母は頭がおかしいなと思うけど当時はこういう押し問答が、実家では日常茶飯事でした。

子どもの「イヤイヤ期」みたいなものなのか?

とにかく母は当時何でも自分の思い通りにならないと不機嫌になっては癇癪を起こしていました。

 

そのくせ、後々この頃のことを話していたら「たりはあの頃よく怒ってたもんなぁ」とか本気で言います。

どの口が言ってんの?と、怒りを通り越して、引きます。

 

まぁ多分頭の回路がどうかなってるか、ネジが数本足りないのでしょう。

ネジが足りないから、自分が変なことを言っていることにも気が付かないんだろうし

ネジが足りないから、毒親なんですけどね。

毒親あるある◆想像力の欠如

私が10代の頃から、勝手に母に「たりは婿をもらって親と同居する」という人生設計をされていたことはもう何度も書いてきましたが

ずっと『母ってあの性格で家族以外の人(私の夫になる人)とうまく暮らせると本気で思っていたのだろうか?』と不思議でした。

 

母は実家にいた頃、長男の嫁と姑のバトルを末っ子として実際見て「これは私には無理だ」とわかったそう。

だから、家族ぐるみの付き合いの少ない、親戚関係が希薄な夫を選んだと言っていました。

その予想はできたのに、なぜ気を遣わなくても「娘とは一生仲良しこよしでいれる」と、更に「娘の夫ともうまくやれる」とは、思ったのでしょうか。

  

「婿をもらえ」と言われ続けていた時から疑問で、何度考えても、どう考えても『無理だろ』としか思えなかったので『婿をもらうのは諦めて下さい』の宣言をした訳ですが

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それでも母は結局私が実家から逃げ出すあたりまでまだワンチャンあると思っていたようだし

最近、姉と母が一緒にテレビを見ていて、親子3世代が同居する、みたいな番組がたまたまやっていて、この期に及んでまだ、母は「羨ましい」と、嘆いていたそう。

 

気持ちはわからんでもないですけど

「羨ましい」とか思う前に「(同居を問題なく)できるだろうか」という心配がないことがまず理解できないのです。

あれだけ病的に「先のことが心配でたまらない」母が、そこは心配しなかったのはなぜなのか。

 

けれど、最近わかってきたことは

母は多分私たちと暮らしていた頃「精神的な我慢」を強いられたことがないから「娘と暮らす上での気遣いや譲り合い」それに伴う「我慢」が全く想像がつかないのではないかと。

 

母は自分のことを、すごく身を削って我慢して生活している。いつもしんどい思いしているみたいな態度でしたが

あれだけ気に入らないことがあったらブスーッとむくれ、暴言を吐き、気が済むまで相手をやり込め

それで「我慢してた」とか、片腹痛いわって話です。

でも、母にとってはふざけている気もなく、本当にわからないのだと思います。

 

世の中には、色んな事情で「住みたくもない人との同居」を我慢している人がごまんといます。

時々、ネットでそういった苦悩を吐露している人も見かけ「大変な人がいるのだな」というところまでは理解はしているつもりです。

一番身近な例で言うと、私は姉のようにはきっと暮らせません。

端から見たら、大きな問題もなく、金銭的な苦労もなく、本当に幸せな一家といったところです。

しかし、姉にも姉なりの苦労があって、様々な気遣いをしているはずです。

だからこそ、羨ましい云々よりも『すごいな』『でも私にはできないだろうな』と、未体験の世界への判断材料になる訳です。

 

一方母は、自分が、誰とでもどんな状況でもうまく過ごせる人間だと本気で思っているので(母があれだけ傲慢な態度でも過ごせてきたのは、母以外の家族が皆母のご機嫌を取って気を遣ってきた努力の賜物なだけですが)

「自分にできるだろうか」どころか、良い部分ばかりが見えて、人を羨むところ止まりで終わってしまうのではないかと思います。

 

世の中の人が「精神的に」どれだけ我慢をして、人と暮らしているかもわからないから

前出の親子3世代が同居するのテレビも「いいなぁ!にぎやかで楽しそう」などといったオモテの面に隠された「この中で、何かを犠牲にして我慢している人がいるのではないかな…」というウラの面が全く見えない…いや、想像もつかないのだと思います。

 

きっと「婿をもらって同居」だって完全なる夢ではなかったはずです。

私が『どうしても海外でやりたいことがある』だとか、親にそこまでの甲斐性がないとか、致命的な「絶対的な婿をもらえない理由」だって、逆に言えばなかったからです。

 

しかし、その実現を一番遠ざけたのも「あまりにも想像力が欠如している」母の方だったなと、今になって思います。

羨ましいと思う対象が、いつも「親のこと」な件

基本的に、あまり他人に対して妬んだり僻んだりしないし『よそはよそ・うちはうち』なタイプの私ですが、親のことになると途端に『いいなぁ』『羨ましいなぁ』と思うことが多々あります。

 

一番『いいなぁ』と思うのは、進学や就職で実家を出た若者が、家事全般を1人でやって「親のありがたみがわかった」「お母さんて、すごい」「いつもありがとう」などと言ってるのを見聞きしたとき。

 

私は家を出て、そんなこと思うどころか家事を自分のペースだけでできることがこんなに楽なのか!と、そっちの感動だったので…

 

私はずっと自分のことを「家事嫌い」と思っていたけど、母からあれこれ言われながら家事をすることが嫌いだっただけで

おまけに、母の場合その「口出し」のレベルが異常なので

正直あれだけ口出しされたら、好き・嫌い以前に、誰でも嫌になるよなと思った次第です。

⇩ にも書いた通り、母は「やっとけ」と丸投げする割に口出しはしてくるので。

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あとは、とにかく『この子の親は、子どものやりたいことや自立心を尊重できる親なんだな』と実感させられた時。シンプルに、嫉妬します。

 

以前SNSで見かけた若い女の子のつぶやき。

「お母さんに相談した。仕事も辞めて、〇〇市で1人暮らしをしたい!って言うと、頑張れって言ってくれた」

多分この女の子は、25歳くらいだったけど、このつぶやきを見たときに、本当に、本当に、心から羨ましかった。

この子の親御さんは、この子を「1人の対等な人間として」「信じて」あげているんだなぁと。

(ちなみに、家族仲良しのエピソードもあったので、けして「さっさと出てけ」扱いされてのことでもなさそうでした)

 

 

それから、最近副業の方で行っている職場で、私よりも10歳上(45歳くらい)で、未婚で実家暮らしの女性がいて

多分、元々わりと裕福なおうちなんだと思うのですが(住んでいる場所からして)

とにかく、その歳になっても一緒に暮らせるお母さん、すごいなと思う。

いや、、普通なのかな(笑)

私は30歳前でギブした身なので…どうしても考えられないんです。

どうしても『どちらかが、クソが付くほど我慢して暮らしているんじゃないか』『この娘も実は心の中でおかん死ねって思いながら暮らしてんじゃないのか』そんなことばかり、考えてしまうんです(笑)

でも、話を聞いててもその女性も、母親の目を気にして生活している様子もなく…(結構奔放に遊んだりしている感じ)

そんな寛大と言うか…娘がわりといい歳になっても「もう無理。逃げたい」と思わせないようなお母さんが存在していることに、驚きます。驚くし、羨ましい。

そんな人、ごまんといるのだろうけど、案外自分の周りでそういう人が実際いなかったので(大体結婚しているか、親元を離れて暮らしているか)

その人と話していても『ところで、お母さんと暮らしていて精神病まないんですか?』と聞きたくなってしまいます(笑)

お金のためかも知れないけど…それでも私は無理だったので…(経験者は語るw)

 

ただ、最近母親に会ってないので(仕事を掛け持ちして、今ほぼ休みがないのでガチで会いに行く暇がない)

人間、会わないとだんだんどうでも良くなるというか(笑)

どんどん存在が薄くなります。

それでかはわからないのですが、いっときのブログにだーっと書きたい衝動が今はあまりないのです(仕事が忙しいのもあるけど)

 

このまま、会わないままでも特に何の後悔もないんですけどね~

やっぱり、一番の精神安定剤は「母に会わない」ことなのかも。