もう理由なんかなくていいの

毒親との暮らし。離れるまでと離れてからのおはなし。

本音が隠れているところ

私はこのブログで親と離れて暮らすことになった顛末は書いていますが、同じことをした方がいいよと言う気はありません。

家を出たことが私には合っていただけで、家を出ない選択をしている人、縁切りまではしていない(これは私もです)人、色々いて当然だと思います。

 

時々、同じ毒親育ちでも他人の動向が自分の思ったものではないとやたらと攻撃的な人がいますね。解毒=家を出る・縁を切るが正解と決めつけてない?という人。

「何で家を出ないのか」「何で縁切ってないのか(例えば一緒に食事をしたり、なぜするのか)」と詰め寄ったり。

こういう人にはなりたくないな…とは思っていますが、どういう状況であれどんな境遇であれ、共通して言いたいことはあります。

親を嫌いでも、親と良い関係を築けなくてもそんな自分を悪いだとか不出来と思う必要はないということです。

 

最近は「あまり親とは仲良くない」と外でもわりと言えるようになったけど、これは親子の関わりがどこでも良いとは限らないというひとつの選択肢が世に知れてきたからだと思っています。

まだ理解できず失言してる人もいますけどね。

tari97.hatenablog.com

母は毒親だったということを私は早めに気付けた方だと思うようにしてるけど、それでも母を盲信して棒に振った時間も少なからずある訳で。

tari97.hatenablog.com

 

あとは昔からある「親が擁護されやすい空気感」が邪魔してると思います。「親も人間なんだから」というニュアンスで諭されたことは数え切れません(毒親は自分で言うしな)

養育されているとか世話になっている部分はあれど、そういう事とはまた別で、人格や性格などどうしても受け付けない・合わない部分があるのは親子であっても当然のことです。

親だって人間なんだから…と言うけど、子どもだって人間です。

 

中学時代、先生が裁判の話をしている時「実の親を訴えることってできるんですか」と質問した生徒がいました。先生は「できるけどもな…親に何かされても訴えるまでいくか?あなたはどう?」と言ってたけど、私はなぜそんな有り得ないみたいに言うのか?もしかしたら訴えるに値する親だっておるかも知れへんやろ…この先生、よっぽど良い家で育ったんやな…と思ったんです。

中3でそんなこと思う時点でほぼ答えは出ていますね、今思うと。

そうです。「母親が好きではない」という答えです。

 

威圧的な態度、人格否定、不機嫌、脅すような物言い…そういう母の代表的な嫌いだった部分以外にも私は幼少期から潜在的に母のことが好きではなかったのだと思います。

 

これも最近ふと思い出したのですが、小学生の頃から洗濯物を畳むのに、父の下着は何とも思わないのに母の下着だけはなぜか触るのにもすごく嫌悪感がありました。

同じ洗濯機で同じように洗って干したものなのに。

母だけを『なんか、きたない』と感じることが私の中でずっとあって、でもそう思う自分をすごく責めていました。

 

れっきとした『きたない』と感じる理由があったので、自分を責める必要もなかったなとわかったのは、ほんの数年前のこと。

うちでは父が一番にお風呂に入っていたけど、いつも最後はキレイにしてから上がるのに対し、母はシャンプーボトルや桶も定位置に戻さずほったらかし、床も最後に流してないからヌルヌル、掛け湯もいい加減なのでお湯が何か汚い…

食べ方が汚いとか、ガサツな部分が嫌いだったという記事も前に上げています。

tari97.hatenablog.com

 

洗濯物のことも家を出て何年もしてから『そういえば』と思い出したことで、家では『母をきたないと思う自分』さえも押し殺し、母の不潔さ・ガサツな部分もかなりのストレスだったけど自分を麻痺させて気が付かないふりをしていたのだな、と。

 

親に対してこんなこと思うのはダメ・いけないことだと思い、騙し騙し生きてきたことや、自分を責めてきたことが多すぎるんですよね。

これらは毒親育ちの苦しみの結構大部分を占めてると思います。

 

「親を好きになれない」も、食べ物の好みで「舌に合わない」とか、何となく好きになれない芸能人なんかと同じだと思うのです。

食べ物や芸能人の好き嫌いに「こんなこと思う自分って…」なんてわざわざ思いませんよね。毒親は、親として以前に人としてそう思われてしまうようなタイプの人間だったというだけだと思うし、そこに「親子」や「世間一般」を絡める必要性はないです。

 

と、偉そうに言っていますが、発信するとともに私自身も自分へ言い聞かせる意味で思い出してはブログに綴っています。

見て見ぬふりをしてきた自分の潜在意識の中に本当はこう感じていた、ということがどれほど隠れているのだろう…と思いますが…

 

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