もう理由なんかなくていいの

毒親との暮らし。離れるまでと離れてからのおはなし。

さすがに同情する

ジャニーズ事務所の会見が再び行われました。

 

私は事務所内の派閥とかそういうのはあまり詳しくはないけど、前の会見を見た時からジュリーさんという人はこの問題にきちんと向き合おうとしているのではないかなぁと感じていました。

 

それで昨日の会見では、以前から抱えているパニック障害により冷静に会見の場で話せるかわからないということで預かった手紙をイノッチが代読していました。

 

会見もリアルタイムで見ていましたが、仕事をしながらだったのであとできちんとSNSで全文を読みました。その中で私の心に残った部分です。

 

" 母メリーは、私が従順な時はとても優しいのですが、私が少しでも彼女と違う意見を言うと気が狂ったように怒り、叩き潰すようなことを平気でする人でした "

このワードに「毒親やん」と反応している方も多くいました。

まさに私の母もこれです。読んでいるだけで胸が苦しくなりました。

 

少しでもジュリーさんが環境を変えようとしたり、意見をしようものならジャニー氏たち2人を怒らせてしまって、メリー氏からの命令で取締役として就任するも経営に関する権限はなかったそうです。

ジャニー氏の裁判のことでもメリー氏から聞かされたことを鵜呑みにするしかない環境、洗脳という言葉。

そしてジュリーさんの「良い面を信じたかったのだと思います」という言葉には涙が出ました。私にも思い当たる節がありすぎるからです。

正しいとか正しくないとか、これはおかしいのではないのかとか…もはやそんな正論がまかり通る世界ではなかったのではないでしょうか。

メリー氏からの言い付けを信じ、洗脳に従うことがつまりジュリーさんなりの親孝行だったのでは。

 

こんな大きな事務所の取締役と一緒にしてはいけませんが、私は母に勝手に跡取りにすると決められ、10代の頃からそのレールを歩くよう洗脳されていました。親の言うことですから、何1つ疑うことなく途中までその道を歩みましたが、母は一向に私を1人の人間として尊重もせずいいとこ取りするためだけに自分の手元に置き、10代~20代の一番輝けるであろう時に、外の世界に出ることを阻みました。

そのうち私の心は息ができなくなって、壊れて行きました。

そういう過去の自分に、ジュリーさんを重ねずにはいられませんでした。

 

心療内科の先生には「メリーさんはライオンであなたは縞馬だから、パニック障害を起こさないようにするには、この状態から、逃げるしかない」と言われたそうです。

 

今回のジュリーさんの対応は、社会人として、取締役として正解なのかは私にはわかりません。でもその前に彼女も1人の人間であって、支配的な母に縛られた1人の娘と思うとその重荷はいかばかりかと同情しました。

 

あの手紙をどう捉えるかは個人の自由です。会社経営の話に何で関係のない家族の話を?と言う人もいますが、この歪な状況を作った一因として、家族経営であった分、歪んだ母娘関係は切っても切れない関係だったのだと、私はそう解釈しました。

 

ジュリーさんのかわいそうな私アピール!だとか、茶番だ演技だ等とバカにしている人もいます。

こういう人が毒親育ちの悩みに心ない一言を平気で言う人なんだろうなと思う反面、バカにできるほど毒親問題を理解できないという部分は羨ましくも感じています。