もう理由なんかなくていいの

毒親との暮らし。離れるまでと離れてからのおはなし。

母が過干渉になったルーツがわかってきた

母は、育ってきた環境により、異常なほど「自分の存在価値を認めてほしい」という気持ちが抜けず、それを家族にも求めたのだと思います。

 

大切にしてくれなかった・構ってくれなかった自分の親を反面教師に「家族のために!」と思うところまでは良かったのでしょうが

母の思う「構う」が「やりすぎ」だったのと

母自身がいつまでも「認めてほしい」という思いが消化できないあまり

「周りに認めてもらうためにはこれくらいしなきゃ」と、家族の意見も聞かず、暴走してきたことが「過干渉タイプの毒親」と言われる由縁になったのだろうと考えています。

 

反骨精神やハングリー精神も結構ですが、度が過ぎれば自分で自分の首を絞めることにもなりかねません。

母は自分で設定したハードルが高すぎる為に、イライラしていたのだとも考えます。

 

 

実家が嫌いだった母は10代の頃から結婚して家を出ることしか考えておらず、友達も作らず

参考とか、お手本にする人が家族と、彼氏(のちの夫)くらいしかいない状態で家庭に入ったようなものだったのだと思います。

 

そのためか、母は実の兄であるDを相当意識していたように思います。

 

大体、今冷静に考えたら

結婚して家庭を持って、自分の新しい生活はもう始まっているのに、実のきょうだいを何であそこまで意識していたのかな?って感じですが。

 

けれど、多分それはDをはじめとする家族を「見返してやる」という思いと同時に「認められたい」という気持ちも母の中でずっとくすぶっていたからではないかと思います。

 

母の、何でも否定的・人をほめない・認めないという部分が嫌いでしたが

tari97.hatenablog.com

 

このルーツも紛れもなく母の家系にあって

母がお金を貯めて頑張って買った一軒家や改築も酷い言葉で一蹴するDを見ていると、同じ家に育った者同士、そっくりだなぁと思います。

tari97.hatenablog.com

 

人が何かを成し遂げても、素直に「すごいね」「頑張ったね」「よくやったね」なんて言わない というのが、母の家のノリだったのでしょう。

そんな一族から、さっさと一抜けすれば良いものを、結婚して、生活を別にしてもいつまでも意識して

よりによって一番毒っぽいDなんかに成果を報告して、、

あんな頑固爺さんが妹をほめるわけなんかないのに(笑)

 

そんなこんなで、結局母の「認めてほしい」という気持ちは、きょうだい相手には消化しきれなかったのだと思います。

 

母が、負けたくない!と思って生きるのは勝手ですけど、その思いの中に家族も取り込もうとしたことが一番の間違いだったと感じています。

 

だって、私たち家族の誰も「負けたくない」なんて思って生きていませんでしたから。

 

 

本当に「育ってきた環境」って恐ろしいなぁと思います。

実家が嫌いだったという母も、結局20年ちょっとしか住まなかった家のノリをそのまま受け継ぎ結婚し、子どもにまで押し付けてきたのですから…。

 

今冷静に考えたら、そんな人が親になるなんて危険すぎるぞ!って感じですね。

でも、私の母みたいに生きてきた人も、結構いるんじゃないかなとも思います。

ある意味、その世代の毒親って今で言う「量産型」だったのかもしれないですね(笑)

親戚の毒エピソード

私は、父方の親戚とは会ったことがないので、祖父・祖母・伯父・伯母と名のつく人は「母方」の人たちしか知りません。

 

母の実の兄「D」も毒っぽいと何度か触れましたが、母方のきょうだいは皆タイプの違う毒性があったなと最近思います。

 

幼い頃から目にしていた「親戚」像は、きょうだい間で「相手より優れているか?」を比べ合って、お互い貶してなんぼだったので

それが普通だと思っていました。

tari97.hatenablog.com

 

だから、母方の親戚で集まった時の様子を見て、結婚して親戚が増えたら、またこんなくだらんことしなきゃならんのかと思ったのも、結婚願望が薄れた原因の1つだと思います(今は、母方の一族がおかしかっただけなのがわかったので、思いませんが)

 

 

Dも母にそっくりで「自分が一番」「偉そうに言う」感じが嫌いでした。

私は昔から母が怖かったけど、その母でさえもDと会う時は気を遣っているのがわかったので、Dに会う時は更に委縮していたことを思い出します(Dの前でくだらないことを言ってDの機嫌を損ねたりすると、帰ってから私が「アニキの前であんなこと言うな」と、母に怒られるので)

 

はえげつない愚痴や悪口などを私や姉が幼い頃から平気で言っていましたが、Dはその母の何倍もきついことを言います。

 

母も「アニキはきついこと言い過ぎや」といつも言っていて

そんなDの名言(迷言)を今回は書こうと思います。

 

Dには息子1人と娘2人がいて、姉にあたる「E」は、美人で愛嬌もあって、男性にモテそうなタイプでした。

妹より、実際モテてもいたのでしょう。

ただ、Dは「チャラチャラしている女性」が嫌いなようで、Eよりも地味な妹の方が好きみたいでした(私はEがチャラチャラしてるようには見えなかったけど)

 

ある時、そんなEのことを「あいつはチャラチャラしてて、男にすぐついて行くんや」的なことを表すのに「Eはな、公衆便所やから」と吐き捨てたそう(親戚が集まる席でですよ?)

さすがの母も、ドン引きして「実の娘を公衆便所なんて言う?」と事あるごとに話していました(母も結構えげつない事言うけど、それには驚いたのね 笑)

 

 

あとは、私の実家で、ある時庭を掘り込んで、車庫にしたのです。

家の前の庭はほとんどなくなり、車を並べて駐車できるスペースに変わりました。

それを見に来たDはすかさず「中古車センターみたいやな!」

 

結局、こういう表現しかできない家系なんだと思います。

 

他にも

私の実家は山を切り拓いたニュータウン的な所だったので、Dは常々「あんな所、人の住む所やない!」とも、よく言っていました(人が住む為に、開発されたんですけどね)

とにかく何に関しても、難癖をつけないと気が済まないのだと思います。

 

 

ある時「公衆便所」と言われたEが結婚することになって、Eは私もよく知る地区の一軒家に越してきました。

 

そこは、大型車がひっきりなしに通り、土ぼこりの舞ってる感じの所なんです。

これから子どもを産み、学校に通わせる中で、なぜわざわざそんな場所に?と言いたい気持ちもわかるのですが、そこにEが住むと聞いた母は「よくあんなとこに家建てるわ!」「あんなとこ、うちよりよっぽど人の住むとこちゃうわ!」

 

母はDの「中古車センター」「あんな所人の住む所じゃない」の仕返しと言わんばかりに、愚痴っていました(DやE本人にはもちろん言いませんけどね。その分関係ない娘が愚痴のゴミ箱をやらされます)

 

やれ誰かが嫁いだと言えば「ぶっさいく!」「あんな男のどこがいいんだか」

やれ家を建てたと言えば「場所は、広さは」「フン、大したことないな」

狭い狭い世界の中で、どんぐりの背比べをして、毒を吐き合っていた、母方の親戚。

 

母の小さな発言も思い出してみると『あれは「負けた」と思って悔しかったんだろうな』『あれは「勝った」と思って、してやったりだったのだろうな』と思うことがどんどん出てきます。

 

tari97.hatenablog.com

母は、娘を自分の帝国の運営要員として、時には自分に自信を付けさせる武器として扱っていたのだなぁとは最近気が付いた訳ですが、少なくともDや伯母にもそういう部分はあったなと思います。

私の家では許されなかったこと

特に、小さなことにもいちいちうるさい親に育てられた人にはあるあるかも知れませんが

職場等で、人が話しているのが聞こえてきて

『何でもっと相手にこう言えばわかりやすいかな?と工夫しないのだろう』と感じること、ありませんか?

 

つい数日前にも、職場でこんなことがありました。

女性社員が男性社員に「ファイル付きで、来てんの?」聞くと「え?」と聞き返していて

どうやら女性は「これは、始めからこんなファイルに綴じられて届くのか?」と聞きたいらしく

それを「ファイル付きで、来てんの?」だけ言うもんだから、相手は「ファイブ?ん?」みたいになっていてそのやり取りを3~4回していたのです(笑)

 

とうとう言われている方は何のことやら全く予想がつかなかったらしく、女性のデスクまでやってきて「なんて?」と聞き返していました。

女性が「何回言わせんの」みたいにムッとしながら「このファイル!向こうが付けて送って来てんの!?」と語気を強めて言うと、やっと「あ、違う違う。それはうちが用意したファイル。」と相手が答えて

こんな簡単なやり取りに何分かけるねーーん!って心の中でツッコミました。

 

前も自分の中で「冷静な漫才(ボケツッコミ)」が行われていると書きましたが

tari97.hatenablog.com

これは他の人に対してもそうで、電車・お店・並んでいるとき等

とにかく他人の喋りが聞こえてきたら(意識して盗み聞く気はないですが)心の中でツッコまずには居られません。

 

これ、皆やってると思っていましたが、先ほどの女性のような人もまた多く、普通にそういうやり取りを周りはしているので、社会に出て驚きました。

 

そんな伝わりづらい言い方で、相手に怒られないの?

言う前に、順序立ててから、話しはじめないの??と。

 

前にも、似たことを書きましたが。

tari97.hatenablog.com

 

なので、先ほどの職場の女性にも『初めからわかりやすく言えば何度も聞き返されずイライラもしなくて済んだのに…』と思ってしまうのです。

 

自分に染みついていた『1回でわかるようにちゃんと説明しないと、母に怒られる』という気が、そうさせていたのだろうなと気付いたのはつい最近です。

 

先ほどの職場でのやり取りみたいなことを母にやると「わかるように説明せんか!」と怒られる対象なので(「そういう意味かいな!そらそんな説明じゃわからんわ!」とかパターンは色々あるけど基本的に「説明の仕方が悪かった」こちらが、怒られたり貶されます)

 

仕事に限らず、友達といても、周りの話が聞こえてきても

みんなそんな感じで話しています。

「あ~そういうことだったのかぁ」「それなら早く言ってよ~」

こういう類のことが、うちでは許されなかったので…

 

まだまだツッコミを入れてしまう自分は変えられないのですが

『これくらいでいいんだ』『世の中はこれで回っているんだ』と言い聞かせて過ごしています。