解毒を始めて昔の母の言動を思い返していると、ずっと『娘を心配してくれているんだな』と思っていたことも実はそうでもなかったのでは？と感じたことが多々あります。
母はとにかく昔から「負けるもんか」「ナメるな」みたいな「なにくそ精神」で暮らしていて、人に見下げられるとか馬鹿にされることを異様に嫌っていました。
そりゃ、誰でも嫌だと思うけど「まぁそういう人も居るわね」「言わせとけばいいわ」という余裕が全くなくいつでも「かかってこんかい」みたいな感じに私には映っていたことも前に書きました。
そういう風に生きるのは悪い事ではないですが、家族も巻き込まれ、きつい言葉で命令されて…
参加したくもない母の " 競技 " に家族全員がいつも無理矢理参加させられていたという印象だったと今となっては思います。
そのせいで傷ついたことや自分を責めたことも、数えきれません。
そういったことも、幼い頃は娘のためを思ってやっているんだなあと思っていたけど（と言うか、そうでも思わないとやってられなかった）
結局大半が先述の母の自分勝手な " 競技 " での勝利のためであり、時には母の機嫌の善し悪しで感情をぶつけられ…
母の子育てって、ある種ストレス発散の材料だったのでは？とすら感じます。
そんな母なので、時折見せる涙も本心で娘を想ってのことではなく、自分のことを心配していただけなのだろうな…と思うことは自然なことではないかと思います。
姉も実家にいた頃、姉の運転でよく地元に出かけていました。
私がまだ高校生くらいだった時かな。確か地元で買い物か何かして、帰っていた時のことです。
時間は１９時頃だったと思いますが、姉も私も夕飯は家で食べる・それまでには帰ると出かける前に母に伝えていました。
その日、うちの住宅街に入る最後の道がなぜか異様に混んでいてあと少しで家というところでなかなか進みませんでした。
どうやら、その時ちょうど並行している大きな道路で事故があり、みんながその道を避けて住宅街を抜けて行こうとしていつも混まない道が渋滞しているようでした。
遠目に事故の雰囲気が何となくわかったので、あれで混んでるんか～と言いながら家に着き、いつもの癖で少し大げさに道が混んでてさー！と話しながら家に入りました。
ちなみに、今思えば私も姉も仕方なしに遅くなった等、母が「遅いやないか！」「何しとったんや！」等声をあげる前に必要以上にこうして饒舌になっていた記憶があります。
母を黙らせる為の先手を２人で必死に打っていました。毒親育ちならではの悲しい癖です。
すると父が笑いながら母をからかっていて、キッチンを見ると棚にもたれかかり母が泣いているのです。
『どないしたん？』と聞くと「前の道で事故あったやろ。あれ、事故ったの姉ちゃんたちと違うか？て母さんが心配し出してな」と、父。
「そんな訳ないやん！私らあの道わざわざ通らへんもん」と、すぐに笑い話となり、母って本当に娘のことを心配しているのだなーとその時は思いましたが…
今思うとどうせあれも「今、依存しようと思っていた娘２人が一気にいなくなればどうしよう（＝誰に依存して生きて行こう）」の心配をしていただけだろうな…としか思えないのです。
親が娘の帰りを心配して涙を流す
この字面だけ見れば誰しもが「良いお母さんだ」と思うことでしょう。
張本人の私だって、ほんの数年前まではそう信じて疑わなかったですから。
母の子育ては前も書いたように「投資」のようなものだったと私は思っています。
母の「娘を思う気持ち」や「子育てに伴う苦労」も、単なる投資。
今どれくらい出せば後で利益が出るか
持ち駒を活かして、無駄なく運用できるように
最終自分が損しない（＝１人で生きる知恵がないから、どれくらい娘に乗っかって暮らせるか）というのが「娘のため」という姿に化けていただけ。
その投資も傍から見れば「無償の愛」に見えるんですよね。
拒絶すれば、贅沢！わがまま！と言われ…
親は子が可愛くて当たり前とか無償の愛とか…本当に親側に便利な言葉だよなと思います。
丸ごと否定する気はないですけど、日本で神話のように語り継がれるこの洗脳が、毒親のおかしさに気付くセンサーを鈍らせるんですよね。
もっと早くにこのおかしさに気が付けてたら…と悔やむことばかりです。
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