毒親が癖のように発していた言葉や無意識にやっていたことは、何年も子どもの頭や心に残り続け
いい大人になってからも、何かをする度に思い出したり、嫌な気分にさせたり
トラウマの原因になっているのだろうなと思わざるを得ません。
私の場合、実家でうたた寝をしていると母が怒ったり機嫌を悪くしていたので
いつからかうたた寝をしていても近付いてくる足音で目覚める技が身に付いてしまい
実家を出てからも、マンションの共用廊下を歩く足音で飛び起きることがありました。
昔のように飛び起きることこそなくなったものの、今でも夜中に新聞配達の人がパタパタ走り回っている音でドキッとして目覚める時もあります。
何かを食べる時には「楽しむ」ことよりも、見張られているような気分になってしまいそれが私の「食」への興味を薄れさせたのでは?ということも以前書きました。
また、母はいつも食べている私の隣で
これも食べなさい、これをかけて食べなさい、味噌汁も飲みなさい、もっとカレーのルーかけたるわ…
『もうほっといてくれ!!!』実家の食卓では、何度心の中でそう叫んだことか。
実家を出て1人でご飯を食べた時、もうあんな煩わしい思いしながらご飯食べなくていいんだ!と、涙が出るほど、ほっとしました。
今、1人で誰にも干渉されないで食事できるのが、幸せでたまりません。
そうやって、自分の中に巣食っている母の呪いを何年もかけて解いているのですが
やはり、一体母に何度言われただろうか?ということに関しては未だにそれをする時に思い出して嫌な気分になります。
ほかにも何度もしつこく言われたのはこの記事にも書きました。
そして最近また思い出したのが
たまに家でアイスクリームを食べるのですが
その度にまた頭の中で毒母の口癖が再生されます。
「ありんこ上がってくるで!!!」
ある日まだ私が幼い頃、リビングでアイスを食べてその棒をゴミ箱に捨てたら
たまたまそのゴミ箱がリビングの窓際に置いてあったのと、背の低いゴミ箱だったせいで
アイスの棒の甘いにおいにつられて、開けていた窓から蟻が入ってきていたことがあったのです。
その一件から、母は気が狂ったみたいに「棒も包みも、流しに捨てろ!」と
アイスを食べる私や姉を見つけるなり、怒りながら言うようになり、その度に
「ありんこ上がってくるで!!!」といつも騒いでいました。
せっかく今、家で1人でアイスを食べてても、母のその「ありんこ上がってくるで!!!」
が再生されて嫌な気分になるのです。
確かに、蟻が上がってきたのは不快です、わかります。
でも誰だって失敗もあります。母だって、蟻が上がってきて初めて気がついた訳でしょう。
それも、失敗をふまえて「次から気をつけようね」と、1度言えばわかります。
食べてるそばからそんなことばかり言われると、だんだん『母に見つからないようにアイス食べよう』とか、そんなことばかり考えてしまって
本来の『アイスおいしい!』という、楽しく幸せなはずの気分も台無しになるのです。
それから、サンドイッチとかハンバーガーを食べていても、いつも思い出すセリフがあります。
「体を前へやって食べや!!!」
母は、小腹が空くとよく食パンで簡単なサンドイッチのようなものを作ってくれて、確かにおいしかったけど
それを平らげるまで、隣でじっと食べっぷりを見て「口を大きくあけてがぶっと!」とか、具をこぼさないようにうまく食べろよ的な注意を延々してきました。
それで、はみ出た具とかがどうしても落ちそうになるので
「体を前へやって食べや!!!」
と、忠告するのです。
これも何度も言われました(体を前に、と言うのは、テーブルの真上で食べるように!的な注意です。床に具が落ちるのが、どうしても嫌だったんでしょうね)
確かに「それくらいの注意、どこの親も言うでしょ」って思うと思います。
でも、私の母は確実に言い過ぎだったと思います。
だって、食べてても楽しいとかおいしいとかより『オカンに何か言われる』の方が頭を占めていましたし。
具がこぼれたって、拭きゃいい話じゃないですか?
体を前へ…も1度言えばわかります。
娘がいい歳になっても何回も何回も何回も何回も…
もし、母とまだ暮らしてたとしたら多分死ぬまで言ってたでしょうね。
アイスを食べても、サンドイッチを食べても
脳内で母のセリフが再生されなくなる日はくるのでしょうか。
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