もう理由なんかなくていいの

毒親との暮らし。離れるまでと離れてからのおはなし。

その程度のことで

「その程度のことで」

 

小さい頃から何かを拒否したり、弱音を吐いたら必ず母に言われてきました。

そう育てられると自分の意見や感覚に自信が持てなくなって、自分の『嫌』とか『やりたくない』という気持ちもみんな『その程度のことなんだ』と思うようになります。

思わないと生きて来れなかった、が正しいですが。

 

だから母の理不尽な怒りにも疑いすら持つことなく、友達や恋人にはナメられバカにされ、職場でパワハラを受けたこともあります。

 

自分の感情が「どの程度」なんだろう?それを決めるのは紛れもなく自分なのに、私はそのやり方を家では学ぶことができませんでした。なので今それを必死に習得しようとしています。

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自分の気持ちに蓋をし続け、心の声を無視していたことに気がついて、もう手遅れ、時すでに遅しとも思ったけど、それでもこれからも人生は続いていくから…何より自分の心の声に耳を傾けて今は暮らしています。

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『やりたくない』と譲れないこともただのワガママなんじゃないか?と思います。その葛藤でいつも苦しいです。

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大人なら、社会人なら、できて当たり前みたいに扱われることがほとんどですし。

 

2月から完全在宅の入力の仕事を見つけて、とても気に入っていたのだけど先日契約更新を断念しました。

主な仕事は資料を見ながら専用システムにひたすら入力をしていくという、私の性分にピッタリのものでしたが、ひとつ気がかりなことがありました。

数日に1度全体のチャットでブログ更新の報告が上がるのです。決められたテーマに沿ってスタッフが持ち回りでブログ更新をしていくようで、これはいつか自分にも回るものなのか?選ばれた人・希望した人だけがやるものなのか?それをずっと気にしながら仕事をしていました。

だから試用期間の終わるタイミングでブログのことを質問したらあれは必須だと言われ、契約更新はお断りした訳です。

 

私はそういう、自分のプライベートを切り売りするみたいなことを仕事でやるのが大嫌いです。企業に雇用されているならば、仕事の一貫として割り切るべきなのかもしれませんが(私はその割り切りさえもできず以前仕事を辞めましたが)

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業務委託という立場でここまで立ち入ったことをやらされるべきなのか?というのが、どうしても解せませんでした。

 

「その程度のことで」

大半の人はそう思うでしょう。

理屈ではわかるんです。嘘でもいいから適当に書いて更新しておけばいいやん、と。

リモートで面談しながら、ブログごときを断固拒否している自分がバカみたいで途中泣きそうでした。

それでもやっぱり、この明確に存在する『やりたくない』は聞き流してはいけない方のやつだと思ったし、契約更新前からずっと『必須なら契約更新しない』と決めていたことなので、上司と面談したところで気持ちが変わることはありませんでした。

 

理由も聞かれましたが『何となく嫌』ではなく、家庭環境や育った背景、今までの職場でのこともあり、自分のプライベートを仕事で発信するのはどうしても嫌とはっきり伝えました。

働く上で、お金は二の次。まずはこの難しい性分の私でも続けられるか?が最優先なので、例えそのブログが報酬が良くてもやりたくはないというのも正直に話しました。

 

主な仕事内容は好きだっただけに、こんなことで辞めざるを得ないのが悔しくてたまらないです。

でもやっぱり開始当初からずっと頭の片隅にブログのことがあったというのが、私の中では「その程度のこと」ではなかった証拠です。

 

人生の最大のテーマの自分の気持ちに蓋をしない・嘘をつかないは守れたので、素直な気持ちに従えた自分はほめてあげようと思います。